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第9回上月情報教育研究助成中間報告書


文化女子大学附属杉並中学校・高等学校
津久井 大

1.
研究の目的


 
 上月情報教育助成に参加するにあたって、平成12年度から学内LANで利用してきた『Webテキスト』を平成13年3月に『情報教育遠隔講座のページ』としてインターネット上に公開した。
このWebページは本校生徒や教員は勿論のこと、学外から他校の生徒や一般の方に利用して頂くことも前提に作成したが、インターネット上に公開後も順次、加筆・訂正しながら利用している。

  次に列挙するように、利用形態としては『情報の授業で利用』、『学内・フロアに設置したパソコンによる生徒の自学自習に利用』、『学内職員研修に利用』、『インターネットを通して学外からの利用(本校生徒・他校生徒・一般の方)』が考えられる。
今回のこのプロジェクトでは『情報教育遠隔講座のページ』を生徒が自学自習することにより徐々に情報活用能力が向上し、『委員会活動のページ』、『生徒会活動のページ』などが新設・充実することを狙っている。
その意味で今回の研究目的の第1番目として『情報活用の実践力の育成を目標にした実践と評価』が挙げられる。

  更に『桐を用いた栄養計算システムの作成』においては、まったくプログラミングやシステム開発の経験のない生徒を対象にして、『その生徒たちがシステム開発をどこまでできるか』、『生徒には、どの程度まで力がつくか』を明らかにしようと考えている。
つまり、研究目的の第2番目としては『情報の科学的な理解の育成を目標にした実践と評価』ということになる。

 また、このプロジェクトの目的とは直接関係ないが、パソコン等の情報機器・ソフトウェア等を利用するための『学内職員研修』を充実させることも含めて考えている。
教員の情報活用能力が高まれば、授業や特別活動にて生徒へ自ら指導できる者が増えるからである。



2.
現在までの研究経過(教育実践例)


 
a.
Web教材の作成

 平成11年8月に新校舎を建築したのに伴って、本校にパソコン教室が設置されたので、平成12年4月から情報の授業を行っている。

 この授業で使用すべく、私は『情報』に関する本校の授業内容をWeb化してきた。
初年度は、私が自作した『Webテキスト』を学内LANのみで使用していたが、今回の『上月情報教育助成』参加にあたり、これをインターネット上に公開し、更に加筆訂正することにした。
当然のことながら、この『Webテキスト(情報教育遠隔講座のページ)』は現在も、実際の授業の中で大いに活用されている。
 『桐による栄養計算システムの作成』の部分を除いて一応の完成をみたが、これらの部分に関しても、『よりわかりやすく』、『より正確に』をモットーにして現在においても、日々更新している。


b.
栄養計算システムの作成

 もう一つのテーマとして『桐を用いた栄養計算システムの作成』がある。
こちらの方は高校の『パソコン同好会』のメンバーを中心に学習してもらっている。
『パソコン同好会』のメンバーといっても、生徒はデータベースシステムに関して、全く何も知らない状態からの参加である。

 先ず始めに、データベースの基本的概念についての解説、データベースの作成について解説ページを作り、実際に生徒に実習してもらった。
続いて、作成したデータベースへのデータの追加・訂正・削除について解説、作成したデータベースから検索語に該当するレコードを絞り込む方法を解説して、食品成分表の中に大量に記録されている食品データから必要なデータを取り出すことを学習した。

 更に、個々の食品データを表示するためのフォームの作成、プログラミングの基礎を解説、メインメニューの作成まで学習した。
現在、ここまで開発及び生徒の実習が進んでいるが、今後は『選択した個々の食品データを集計し、表示・印刷をする』という栄養計算システムの中核部分を作成、解説するつもりである。

c.
自作パソコンの組み立て

 助成金を利用して購入したパソコンはメーカー品ではなく、パーツを組み立てた自作パソコンである。

 パソコン8台分のパーツのうち、6台分は私が組み立てたが、残りの2台は『パソコン同好会』メンバーに組み立て作業を体験してもらうことにした。
活動時間の関係もあり、生徒達はハードウェアの組み立てまでしか体験できなかったが、その後のOSのセットアップを私が行い、次の部活動の時に『きちんと動いたこと』を生徒達に伝えると「大変満足しています」、「先生の指導がなければ組み立てられなかったけれど、手順をきっちりと教わったので、私達にもできました」、「今度は自分でも作ってみたいです」などという感想を述べてくれた。

 作成した各パソコンは、当初の予定通り、本校の1階から3階の各フロア(生徒ホール)にて2台~3台ずつ設置され、昼休みと放課後に自由に利用されている。
開放時間中は常に、ほぼ満席状態(全てのパソコンが利用されている状態)であり、助成金は有効に活用されたこと、生徒が自発的に学習していることなどを考えると、本プロジェクトの目標のひとつは十分に達成されたのではと思う。

d.
Webを利用した授業と遠隔教育

 本プロジェクトでは『Webを用いた授業形態の模索と遠隔教育に関する模索』がもうひとつの目標と考えている。
 Webを用いた授業そのものは今年で2年目になり、始めての授業形態であり、生徒達に戸惑いがあるものの順調に成果が上がっていると考える。

 教える方の立場からすると、一度教えた経験を生かして次の時には『Webテキスト』のある項目について、「今ある説明を変更して、このように説明すればよりわかりやすいだろう」と考えた場合には、即座に、そして自由に修正が可能なので非常に有益である。
生徒側の立場からすると『自学意識(独学意識:自ら学び、自ら考えようという意識)』の高い生徒は問題ないが、画面転送を用いて、『Webテキスト』の内容を説明したり、説明後に実際に行ってみせるときに、自学意識の低い生徒は飽きてしまう場合がある(昨年は問題なかったが、今年はこのような傾向の生徒が少々目立つ)。

 そのため、1学期の経験を生かして、2学期からはサブノート形式のプリントを配付している。
このプリントは学習すべき項目を記述しただけの簡単なもので、項目毎に説明を書き込む欄を設けただけのものではあるが、この記述式プリントを配付し、重要点を書き込みながら説明を受けるように工夫してからは、自学意識の低い生徒達のやる気にも変化が起こって随分よくなった。

 今年度の生徒が授業で作成したWebページは、作成に関してフロアパソコンを用いて授業以外でも頑張り、私が考えていた以上によい作品が多数できあがった。
今後は整理して本校のホームページから『生徒の作品のページ』として表示できるようにしたいと考えている。

 『遠隔教育』に関しては、まだ何も成果を出していない。
今年は生徒が自宅からメールで本校職員宛に質問するということをしなかったが、来年度以降には徐々に生徒個人個人にメールアカウントを与えることになると思うので、この点に関しては、今後何らかの成果を残したいと考えている。

e.
WBT-drillの作成

  電気通信大学・岡本 敏雄教授が主催された『高度情報通信時代への情報教育指導者育成講座』で受けた講習:『簡単なWeb-CAIの作成演習(担当:松居辰則助教授・井上 久祥助手)』を参考にして、現在、WBT-drill(学習内容確認ページ)を作成している。

 実習で行われた内容は理解し、動作もするようになったので、今後はドリルを作成するだけになっている(現在、『ネットワーク関係のドリル』と『ハードウェア関係のドリル』のみ作成済みである)。


3.
現在までに得られている研究の成果

Webベースの授業テキストを作成し、インターネット上に公開したことにより、次に記述したような成果があった。

私が作成したWebテキストは、いわゆる『第2世代の情報教育』であるので、平成15年(中学校は平成14年)から始まる新カリキュラムにおける情報教育(『第3世代の情報教育』)とは少々かけ離れている。
そのため、今後は新カリキュラムに対応するような新しいWebページも作成するつもりではある。
しかし、『新しい教科書』や『新カリキュラムに対応すべく作成するページ』だけでは、当然、各ソフトウェアは使えないので、今回作成し、発表したWebテキストは、十分に利用価値のあるものと思われる。

 平成13年度の『現職教員等講習会』の最後に行われた総合実習において、このWebテキストを用いて研究授業を行ったところ、講師の方を含めて参加された先生方からも好評を得た。
担当の講師の方から「来年の研修(『現職教員等講習会』)で是非とも、参加された先生方(もちろん、『この研修会でのみ』という話であった)に紹介したいので、MOに保管して頂けないでしょうか」と依頼があったので、いくつかの条件は付けたものの快く了解した。
私が作成した『Webテキスト』のうちのExcelの部分だけではあるが、今後、多くの先生方に参考にしていただけるものと思う。

また、これを契機に数校の先生から「授業で利用している」という報告を受け、実際に授業見学に来られた先生方も数名おられる。
私が『現職教員等講習会』の総合実習で行った内容は、『Excelの検索機能(フィルタオプション、オートフィルタ)の練習:相性診断』であるが、次のような授業展開をする。

1.
架空の人物の『名称』、『身長』、『体重』、『血液型』、『その他』などのいくつかの項目に関して生徒毎に20人分のデータ入力をさせ、共有フォルダに保存させる。
2.
その後、保存されたファイルの10人分をコピー・アンド・ペーストで自分のファイルに集めることにより220人分のデータベースを作成する。
3.
最後に、このデータベースを用いて、『フィルターオプション機能を用いた検索』や『並べ替え』の方法を学習するものである。

 研修後の批評会では、講師の方を始め、参加した先生方からは、「マニュアル化されているので進度の速い生徒は先に進める」、「資料がよく揃えられていて参照しようとするのに便利」、「『相性診断』といういうだけで生徒の気を引くことができる」、「分からない点(アプリの操作)が項目毎にすぐに見られるのがよい」などと好評を博した。

Webベースのテキストを用いて約2年ほど授業を行った。その結果、できる生徒は自分のペースでどんどん学習を進められるので好評である。

また、苦手な生徒ほど印刷されたテキストを好むということも分かった。
通常の教科は別なのだろうが、このグループに分類される生徒は実習主体の『情報』の授業では自ら進んでノートを取るということに抵抗を感じるようである。

受け身中心の生徒が増えたという昨今の状況からすると、このグループに分類される生徒にやる気を起こさせるには、サブノート式のプリントを作成し、空欄等に記入させながら実習説明を聞かせるという方法が効果を上げることが分かった。

『桐の一括処理』や『ExcelのVBA』を用いた簡易システムの開発など、プログラミング学習が始めての生徒でも、生徒本人のやる気さえあれば、私が行っているような『追体験型学習』を行えばかなりのところまで習得可能であると確信した。

人の作成したプログラムをとりあえず手本通りに打ち込んでみるというこの手法は、よくよく考えてみれば、我々がプログラミング言語を習得するときに昔から行ってきた方法である。

私が始めたころは、不明な点が出た場合には該当する疑問を解決できる記述がある本を書店で探し、購入して読むところから始まった。
しかし、Webならば必要なことをWebページ上に書いておけば、必要なことを探す手間を省くことができる点が最大のメリットと思われる。

WBT-drillも順調に作成しつつある。

後は時間との戦いであり、どれだけ『問題作成』に時間がとれるかで質が決まる。
まだ行っていないが、アドバイス欄には、各生徒に応じて、どの部分のテキストを再学習すればよいかを指示できれば更によいと考えられる。


4.
当初計画との変更点

 自作したパソコンのうち1台にはLinuxをインストールして、私の研究用に利用している。
当初は、このマシンに『SkyBoard』を入れて、WebMail機能を実装し、生徒全員のメールアカウントを配付して『遠隔講座』に備えようと考えていた。
 しかし、学内の別予算で『グループウェア』と『Webメールサーバソフト』を購入できそうなので、この内容に関しては変更し、今後購入する『グループウェア』と『Webメールサーバソフト』を用いて行うことを考えている。


5.
研究遂行上の問題点

特にありません。


6.
今後の予定と成果の見込み

 Webベースのテキストを中心にして、これに対応した『サブノート形式のプリント』と『WBT-drill』を充実させる。
『サブノート形式のプリント』で授業に集中させ、『WBT-drill』で学習内容の定着度を確認した後、弱点を更に補強するという『学習システム』を完成させたい。
 『桐を用いた栄養計算システムの作成』のページを更に進め、実際に稼働できる状況まで作り込む。
一通り完成した段階で、『五訂・食品成分表』のデータ作成に取りかかり、『栄養計算システム』を『五訂食品成分表』に対応させることを考えている。



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